俺が1年目に一番やらかしたのは、来ない客のLINEに毎日時間をかけていたことだ。「また来ます」と笑顔で帰っていった客のほぼ全員が、その後来なかった。その感覚をつかむのに1年かかった。今なら初回の接客で大体判断できる。

客には大きく4つのタイプがある。来る/来ない、太くなる/ならない——この4軸で整理すると追客の優先順位が決まる。店の規模や雰囲気によって多少変わるが、歌舞伎町の中規模店での体感を元に書く。

EDITOR'S JUDGEMENT
全力投下
来店動機が明確で、帰り際に次の話をしてくる。推し活経験あり・孤独感強め・テンションが店内と帰り際でブレない。
様子見
楽しそうだったが、帰り際が漠然としている。友人の付き合い来店だが自分の意志もある。2〜3回目で態度が分かれる。
切り上げる
「高いから一回だけ」発言、友人100%主導、酔いだけで盛り上がっていた。追客コストに見合わない可能性が高い。

SECTION 01客タイプ別の特徴と判断基準

タイプ 特徴 初回での見抜き方 追客優先度
太客候補
推し活型
アイドルやキャラクターを過去に推した経験がある。「推し」という言葉に慣れている。 「前は何か推してましたか?」と聞く。答えが具体的なら来る確率が上がる。 最優先。グッズ・誕生日・イベントへの乗り方が早い。
リピート高
孤独型
初回から話が深い。仕事のこと、家族のこと、自分から話してくる。 「聞く」姿勢でいると向こうから喋り続ける。終盤に「こんなに話したの久しぶり」という発言が出る。 高。「ここが居場所」になれば固定する。
中リピート
好奇心型
「ホストクラブって初めて」と言いつつ楽しんでいる。体験として来た系。 「楽しかった」は本物。ただし翌月以降に別の体験に移りやすい。2回目の来店で再判断。 中。2回目に全力入れて習慣化できれば固定に持ち込める。
低リピート
付き合い型
友人に連れられて来た。会話の主導権が友人にある。 「誰かに誘われた?」という流れで確認できる。自分の口から来た理由が出てこない。 低。無理に追わない。友人経由で次回も来る可能性に賭けるくらい。

SECTION 02初回接客で必ず確認する3つのこと

細かいテクニックより、この3つを取るかどうかで初回の精度が全然変わる。

1. 来店動機を必ず聞く

「今日なんで来たんですか?」は必ず聞く。「友達に誘われて」か「自分で調べてきた」かで、最初の判断が決まる。自分で調べてきた客は、既に何かしら来たい理由がある。それが何かを前半の会話でつかんでおく。

2. 帰り際の言葉を細かく聞く

「また来ます」と「〇曜日に来れるかも」は全然違う。具体的な曜日・日付・状況(「給料日後だから」等)が出てきた客は来る確率がぐっと上がる。漠然とした「また来ます」は、来ない方が多いというのが現場の肌感だ。この差を意識するだけで、追客LINEの優先順位が変わる。

3. 素面と酔いでの温度差を見る

接客後半(酔いが回った状態)と帰り際(少し醒めた状態)でテンションが変わる客は注意。酔いで盛り上がっていただけなら、素面で「高かった」と後悔する。帰り際まで楽しそうにしている客が本物だ。

CHECK — 初回接客の判断リスト

SECTION 03太客になるまでのサインと、見逃しがちな変化

リピートしてくれる客が、太客になるかどうかも大体見える。月に複数回来る客が増えてくると指名売上の軸になる。店の規模や客層によって来店頻度・使用額に幅があるので一概には言えないが、太くなった客には共通のサインがあった。

太客になるサイン

「担当になってほしい」と自分から言ってくる。LINE返信が早くなる。他のホストについての話(比較)が出てくる。自分の誕生日やイベントを自分から教えてくる。これらが2つ以上重なったら、ガチで育てるフェーズに入ってよい。

追いすぎると逃げる客もいる

孤独型の客は最初よく来るが、「依存している自分」に気づくと急に来なくなることがある。頻繁すぎる追客LINEは逆効果になるケースがある。こちらが追うほど相手が引く——そういう経験を持つホストは少なくない。自分の担当客に思い当たるケースがあるなら、LINEの頻度や内容を一度見直してみてほしい。

来る客と来ない客を初回で見抜けるようになるのに1年かかった。でも一度わかると、LINEに使う時間が半分になって、その分ちゃんと来てくれる客に集中できた。結果が変わった。 HOSMEDI A / EX-HOST KABUKICHO 4YRS
SCENE — 帰り際に使えるセリフ

状況:楽しんでいる様子の客が帰るタイミング

NG:「またいつでも来てください〜」→ 相手に日程を委ねて終わる。来ない。

OK:「次いつ来れそうですか? 〇〇のイベントがちょうどあるんで、その前後とかどうですか」→ 具体的な理由と候補を出すと、相手も答えやすい。

ポイント:「イベント」の部分は誕生日・周年・月末セールなど何でも使える。相手が答えやすい理由を先に出す、それだけだ。

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