「ホストって月いくら稼げるの?」という質問に、正直に答えてくれる人間は業界にほとんどいない。在籍中の先輩は自分の数字を盛って話すし、求人メディアは高い数字だけを並べる。4年在籍して実際に経験した給与体系と、取材した複数の現役ホストのリアルな声をもとに、ホストの報酬体系を正確に書く。
- 即NG
- 初月から月収30万・50万を断言する求人。控除項目を書面で説明しない店。天引き一覧を見せてくれない面接官。
- 要確認
- 日給保障の条件と期間、バック率、控除項目を口頭で説明するが書面がない。
- 低リスク
- 雇用契約書に日給・バック率・控除項目・保障期間が全部明記されている。初月の手取り目安を具体的に教えてくれる。
SECTION 01「日給保障」とは何か
多くの求人に記載されている「日給保障7,000円」は、出勤した日に対して最低でも7,000円が保障されるという意味だ。ただしこの保障には条件がつくことが多い。保障期間が試用期間(1〜3ヶ月)に限定されている、月の出勤日数が一定以上でないと適用されない、遅刻・欠勤があると減額または失効する——こうした条件が、面接では説明されないまま書面に潜んでいることがある。
さらに重要なのは、この「7,000円」が手取りではないという点だ。この金額からさらに各種控除が引かれて実際の支給額が決まる。「日給保障があります」という一言だけで理解した気になると、入店後に痛い目を見る。
SECTION 02バック制度の仕組み
日給保障の上に乗るのが「バック」と呼ばれるインセンティブだ。自分の担当客が支払った飲食代の一定割合がキャストの報酬として加算される仕組みで、歌舞伎町の場合は売上の40〜60%前後が相場の範囲とされている。ただしこの数字は店によって大きく違う。
問題は、新人の初月に「担当客の売上」をそもそも作れるかどうかだ。担当客がいないから、バックは0円になる。入店初月の俺の売上はほぼゼロだった。バックは0円で、日給保障だけで働いていた。その日給から天引きも出たから、初月の手取りは想定の半分以下だった。
| 項目 | 新人1ヶ月目(イメージ) | 3〜6ヶ月後(初指名がついた頃) |
|---|---|---|
| 日給保障分 | 収入の柱 | 引き続き発生 |
| バック(担当売上×率) | ほぼゼロ | 徐々に発生 |
| 寮費(寮ありの場合) | 月3万〜8万前後 | 継続 |
| ヘアメ代(出勤毎・店指定) | 1回2,000円前後×出勤数 | 継続 |
| 遅刻・欠勤罰金 | 発生すれば天引き | 発生すれば天引き |
| 手元に残る額の傾向 | 額面の半分以下も珍しくない | バック次第で変わる |
※上記は一例であり収入を保証するものではありません。控除項目・バック率は店舗により大きく異なります。
SECTION 03誰も言わない「天引き」の実態
給与から差し引かれる控除項目は、求人票には記載されないことが多い。俺が在籍中に経験した、または取材で確認した主な控除項目は以下の通りだ。
寮費(寮ありの場合・月3万〜8万前後)、ヘアメイク費(店指定の美容室利用が条件の場合・1回2,000円前後・出勤のたびに発生・フル出勤で月4〜5万規模になる)、遅刻・欠勤罰金(1回あたり1,000円〜規模の幅がある)——これらが重なると、日給保障だけで働いている新人の月収は実質的にかなり圧縮される。
入店前に「控除・天引きの項目を書面で確認させてください」と言える状況かどうかが、店の体質を見極める基準になる。嫌な顔をされたり「入ってから説明します」と言われたりするなら、それ自体が答えだ。
月収100万は嘘ではない。ただしそれは担当客の売上が200万〜300万規模になってから、数年後の話だ。初月にそれを期待して入ると、現実とのギャップで3ヶ月以内に辞める。 HOSMEDI A / EX-HOST KABUKICHO 4YRS
SECTION 03入店前に確認すべきこと
給料の実態を入店前に把握するには、面接・体入の場で以下の5点を確認する。聞きにくいと感じる必要はない。正直に答えてくれない店には入らなくていい。
提示された給与条件・控除項目が一般的な範囲かどうか、スクショを送ってもらえれば確認します。
求人票と控除一覧のスクショ送ります。
「天引きがこんなにあった」という経験があれば
実際に入店して想定外の控除を受けた経験、求人票に書かれていなかった天引き項目があれば、匿名で教えてください。後輩への判断材料として使います。
編集部に匿名で送る