俺が4年で見てきた範囲で言うと、未経験者が辞める理由のほとんどは「向いてなかった」じゃなく「最初の店が合わなかった」だ。1軒目で指名がつかなくて、そのまま消えていく。移籍した先で化ける子を、何人も見ている。
だから、最初の店選びだけはちゃんとやった方がいい。体入は「雰囲気を見る」場じゃない。契約条件を確認する場だ。
- 即NG
- 日給保障の期間が1ヶ月未満、天引き項目が口頭説明のみ、SNS完全禁止、体入当日に「今日決めて」と言ってくる。
- 要確認
- 日給保障あり・期間3ヶ月以上だが金額が曖昧。寮費・ヘアメ代の金額を聞かないと教えてくれない。
- 低リスク
- 保障期間・天引き金額・SNSルールが入店前に書面または明確な口頭説明で出てくる。
SECTION 01「体入」と「入店」を混同するな
体入(体験入店)は1日だけ働く試用期間だ。給与はほぼ出ないか、日給保障で最低限だけ出る。店の空気・スタッフの態度・客層・営業時間・天引き項目——これを自分の目と耳で確かめる場だ。
体入なしで入店を決めるのは絶対にやめろ。「どうせ同じでしょ」と思うかもしれないが、店によって環境の差は想像の3倍ある。育成の仕組みがある店とない店では、同じ人間でも初月の立ち上がりが全然違う。体入1回で全部はわからないが、「先輩スタッフが新人に話しかけてくれるか」「店長が時間を割いて説明してくれるか」は当日の空気で見えてくる。
体入の申し込みはほとんどの店でLINEかDMで受け付けている。「体験入店を希望しています。未経験です」で十分。源氏名はまだ決めなくていい——体入当日に店の人間と相談して決める流れが多い。
SECTION 02体入で絶対に確認する3点
① 日給保障の金額と期間
未経験者が入店してすぐ指名がつくことはほぼない。最初の数ヶ月は「日給保障」で生活を成り立たせながら、指名客を育てる期間だ。問題は、保障の設定が店によってかなり違うことだ。
保障なしの店に入ると、指名ゼロの月に収入もゼロになる。俺が1軒目でこれをやらかした。保障期間が3ヶ月と6ヶ月の店では、同じ未経験者が育つスピードが全然違う。保障の期間は店によって幅があり、日給の金額・期間ともに事前に確認しないとわからない。「入ってから聞けばいい」では遅い——体入当日か面接の段階で必ず聞くこと。
② 天引き項目と金額
ホストの天引きは「寮費」と「ヘアメ代(ヘアメイク代)」が主な2項目だ。寮に入らなければ寮費はゼロ。ただし、ヘアメ代は出勤のたびにかかる固定費になる。1回あたりの金額が月収に占める比率は、入る前に必ず計算しておく。
ヘアメ代は出勤のたびに発生する。編集部が見てきた範囲では1回2,000円前後が一つの目安で、フル出勤すれば月4〜5万円規模の固定費になる(店や提携サロンで差はある)。月の手取りに直接効くコストなので、「そのうちわかる」で流されたら要注意。1回いくら・月何回発生するかを体入当日に確認しておく。
③ SNS発信のルール
今のホストは「店内の接客だけ」では客が増えない。TikTokやインスタで顔を出して、認知を作ってから来店してもらうルートが主流になっている。SNSを完全に禁止している店には入るな。それはあなたの最大の集客手段を封じることになる。
「店名・店内の映り込みは禁止」は許容範囲。「顔出し・SNS活動全般禁止」は別の話だ。
| 確認項目 | 良い店の回答例 | 注意が必要な回答 |
|---|---|---|
| 日給保障 | 「3ヶ月間、1日◯円保障」と金額・期間が明確 | 「頑張り次第」「入ってから説明」 |
| 天引き項目 | 「寮費◯円・ヘアメ代1回◯円」と項目と金額が出てくる | 「細かいのは後で」「大した額じゃない」 |
| SNSルール | 顔出しOK・店名や内装だけ制限あり | SNS全般禁止・個人アカウント不可 |
| 罰金制度 | 遅刻◯円・金額と控除方法が明確 | 「そういうのはない」と曖昧、または退店後請求 |
| 体入後の返事 | 「考えてから決めていい」と言ってくれる | 体入当日に「今日入るか決めて」と詰めてくる |
SECTION 03体入当日にやること
服装は清潔感のあるスーツかジャケット系。事前に店に確認するのが一番確実だが、迷ったら黒系スーツで外れはない。
着いたら店長またはキャストに挨拶。体入中は接客の流れを教えてもらいながら動く。わからないことは全部聞いていい——黙って戸惑っている方が印象が悪い。
終わった後に必ずその日の振り返りをしてくれる店と、そのまま「どう?入る?」だけ聞いてくる店がある。前者の方が育成に本気な店である可能性が高い。他に見ておきたいのは「先輩が新人に接客を教えているか」「スタッフ同士の空気が重くないか」「トイレや控え室の状態」あたりだ。細かいが、環境の質はこういう部分に出る。
1軒目の店は新人に客を回さなかった。2軒目に移ったとき、先輩が「この客、今日来るから一緒に入れ」と言ってきた。同じ時期、同じ状況でやって、売上が全然違った。店の話だよ、それは。 HOSMEDI A / EX-HOST KABUKICHO 4YRS
SECTION 04面接・体入で聞く具体的なスクリプト
「こんなこと聞いていいのか」と遠慮する必要はない。普通の質問として、自然に聞けばいい。むしろ店側にちゃんと説明できる内容があるなら、聞かれて困ることはない。
聞き方の例:
「日給保障って、期間と金額はどうなってますか」
「天引きって、寮費とヘアメ代以外に何かありますか」
「SNSで活動したいんですが、顔出しはOKですか」
「罰金制度って何かありますか」
ここで嫌な顔をされたり「細かいのは入ってから」と流されたりするなら、その時点で黄色信号だ。
SECTION 05最初の1ヶ月、何をするか
初月に指名が0でも珍しくない。焦らなくていい。やることは3つだ。毎日出勤して場数を踏む。LINE交換した客に丁寧にフォローを入れる。売れてる先輩の接客を観察する。
初月からSNSを始めるのも正解だ。フォロワーが増えれば来店に繋がる。「まだ売れてないのに発信していいのか」と思う必要はない——始めた日から積み上げが始まる。「初月に何から手をつけるか」は自分の状況によって変わる部分もある。不安があればLINEで相談してほしい。今いる環境と照らして、優先順位を一緒に整理する。
体入に行く予定の店がある場合、この文面をそのまま送ってください。店の条件が適切かどうか確認します。
日給保障・天引き・SNSのルールをスクショか文字で送ります、見てもらえますか。
体入で変な目にあった経験がある人へ
「体入当日に即決を迫られた」「保障の話が全然違った」「天引きを入ってから初めて知った」——そういう情報があれば匿名で送ってください。同じ思いをする人を減らすために使います。
編集部に匿名で送る